駝鳥の戯言…

思った事、あった事をそのまま書く…うそは書かない…

トゥアレグ

カイエンと兄弟車とは言え、別の車。V8、V6両者とも試乗した。V6は見た目は今はやりのSUVの仲間にいるように見えるが、ちょっと別次元の感じ。価格がそれを表しているか。
1)外観
シャシーをカイエンと共有しているから、サイドから見ると似ているなあと実感する。が、前面に回り込むとサイドが絞り込まれているカイエンに比べて四隅があるトゥアレグは、ともするとトゥアレグの方が迫力があるように感じる。まあ偉そうな感じ…と言うか、立派に見える。用意されている色は、カイエンと比べてもちょっと控えめ少なめで、地味な感じがする。青系が唯一明るい感じか。ボディ下部はカイエンノンターボ系同様、私の嫌いなリサイクル系つや消し安っぽいプラスチック…ヨーロッパ車は多いけど。まあ後ほど出てくるXC90よりは少なめか。良くも悪くもVWの中で一番押し出しの効いている車ではあるか。
2)内装
好みがあるので、あれはあれで良いという人も多いと思うが、少なくとも日本国内に於いてはVWのラインナップ上トップグレードの位置付け(ディーラでもかなりその辺は意識していた)なのに、(今時の言葉でいる)プレミアム性が全くない。ゴルフをちょっと高級にした…と言う感覚に陥ってしまう。もちろん頑張っている部分もあるが、プラスチックの安っぽさ、小物入れ等の開閉のトルク感、そして”私にとっては”致命的なポイントが今や日本車の専売特許ではなくなってしまった、カップホルダ。シフトレバー後方、肘掛けを兼ねたセンターのボックスの間にある2つのカップホルダがむき出しでふたも無い状態…ってのが効いた。折角ウッドパネル(V8?)で奇麗にお化粧しているのに、いきなり黒いプラスチック製のカップホルダがむき出しになっているのが、私的にはインテリアを台無しにしていた。エアコンのパネルスイッチの質感もちょっと…パドルシフトも機能的には良いけど、モノとしての質感は…安いからなあ。
3)エンジン
V6は、乗った瞬間駄目で10分もしないうちに返してしまった。パワーが無さ過ぎた。回せばそれなりに頑張るが、そうなると今度は勇ましい音で溢れる。V8に比べれば頭が軽い感じがするのは良いが、やっぱり無理。まあ安いからなあ。V8は、カイエンSとの絡みもあり興味があった。が、結果はVWのV8でした。まあ音も静かでトルク感もあって、スムーズ…とSUVとしては良いエンジンだと思うけど、私の好みには合わなかった。まあカイエンに比べると、アクセルオフ時の回転の落ち方が良くも悪くも鈍いので、街中ではぎくしゃくしなくて良いかも。
4)足回り
V8はエアサスがついていた(オプションだけどめちゃめちゃ安い)。カイエンに乗る前だったせいもあるけど、結構出来が良いエアサスだと思ったけど、首都高に乗って一変。コーナーでのロールのでかさにヒヤヒヤ。まあ911に乗っていた関係もあるから、必ずしも私が感じたことが正しいとは思わないが、私のペースで走るには、ちょっとロールが大きかった。スポーツモードっぽいやつがあったからそれにしてみたけど、それでもあんまり状況が変わらなかった。でも、カイエンのバネサスに比べると、とっても乗り心地は良かった。カイエンは最悪である。リアシートの人は、船酔いになる。
5)総評
うーん、車としては良かったのかな。さすがVWといった感じのきっちりと作られた感じは好感も持てたが、ミーハー?なのか、フロントから見た時のVWのマークのでかさが引っかかった。なんかこれでもか…って見えるんだけど、ふたを開けてみるとふつー…って感じで。乗って面白くない。まあそういうものを求める車でもないとは思うが…まあアメリカでの位置付け通り、4ドアセダンに代わる快適高速移動&荷物も人も乗るね車…なんですかね。
ただ、購入に至らなかった理由の最大のポイントは、ある意味これはカップホルダ以上に致命的だったのが、エンジンキーの位置。カイエンと違って、パドルシフトでのマニュアル変速が出来るのは魅力的だが、大きめのイモビライザー付きのキーがパドルシフト操作時に干渉する!!これは、かなり鬱陶しい。と言うか、購入前提で試乗したが、キーの件と、カップホルダであっさり却下となった。